近年、国連が定めた持続可能 SDGsの概念にピッタリ当てはまる、日本の伝統衣装の有効活用の一環として、
着なくなった着物や帯の日常的な食器やインテリア工芸品へのリメイクは、近年、インバウンドの重要も増え、あらゆる業界から注目されています。
この度、従来になかった驚くようなリメイク方法についてご紹介させていただきます。
それが、新企画の「友禅ガラス」です。 「友禅ガラス」とはどんなものか、下記のQ&A式で紹介します。
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Q1.どのような製品か?
“友禅ガラス”という名称で、着物地、帯地、帯揚げなどを活用した伝統的な図柄をそのままお皿やプレート、ランチョンマット、衝立などに応用したインテリアガラス工芸品です。 -
Q2.製造工程は?
1枚のガラス基板の片面に装飾素材を接着フィルムに接着させ、保護フィルム(樹脂)により素材を保護させる。 下図のように素材をガラス基板と保護フイルム(樹脂)にサンドイッチのように挟み、時間をかけて高温加圧加工する。 水が浸み込まないよう素材の縁を全面コーティングすることで耐水性に優れ、ガラスの飛散防止機能が付加される。 インテリアから建材まで、また曲面への加工も容易なため実用的なお皿等の加工が可能です。裏面が樹脂のため、凹凸のある刺繍などの素材も対応できます。
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Q3.どんなものから何にリメイクするの?
・「ガラス器」・・・・・・付下げ、訪問着、小紋、袋帯、名古屋帯、帯揚げ、衿などから ・「ガラスプレート」・・・付下げ、訪問着、小紋、袋帯、名古屋帯などから ・「友禅時計」・・・・・・小紋、袋帯、名古屋帯、帯揚げなどから ・「インテリアパネル」・・産着、四つ身、訪問着、袋帯、羽織などから ・「ガラス衝立」・・・・・留袖、色留袖、黒羽織、産着、四つ身、訪問着などから ・「灯り」・・・・・・・・振袖、派手な訪問着、女産着、ストールなどから -
Q4.どんな素材がいいの?
素材は、シルクに限らずほとんどの布地(綿、化繊、織物地、凹凸のある布)が可能ですが、ガラスにコーティングすると綺麗に発色するのは、やはりシルク素材です。 ・「着物地」「帯地」「羽織・コート地」「帯揚げ」「重ね衿」「ショール」ほか -
Q5.どんなメリットや特徴があるの?
① 高温加圧・樹脂加工により割れても飛散しない。安全性が向上 ② UVカット機能付きのフィルムにより長期に色ヤケしにくい。退色防止 ③ コーティング加工すると、濃い色は重厚感に、薄い色は透明感になり、柄の色合いは艶やかになる。 ④ タンスに眠る想い出の着物が全く新しいインテリアに変身する。画期的なリメイク -
Q6.どんな用途があるの?
⑴テーブルウエアとしての食器や食材を盛り付けるガラスプレート、或いは滑りにくいランチョンマットやコースターなどとして使用できます。長時間水に浸しても浸み込まない加工になっています。(豆皿、丸皿、角皿、長皿、ガラスランチョンマットなど) ⑵箪笥に眠っている着物や帯、帯揚げなどの想い出の図柄の部分をそのままインテリアガラス工芸品にリメイクできます。例えば、お孫さんの産着をガラスプレートやパネルに加工することで我が家の家宝として新たな作品に甦ります。(インテリアガラスパネル、ガラスアート、ガラス衝立、屏風など) ⑶装飾素材は、紙、布、織物、刺繍、パッチワーク、ドライフラワーなど凹凸のものでも加工が出来ますので、お客様が自由に作成した作品をガラス加工することでまた違った趣のある作品に仕上がります。(家宝として半永久的に残す) ⑷大きなものは畳一枚(180×90 ㎝)サイズまで可能な為、ハウス建材まで制作できます。例えば、天井や壁などから外の光を取り入れるインテリアボードやお店のショップウインドウの壁装ガラスや看板等オシャレなオリジナルのショップになります。(テーブル、ドア、パーテーション、タイルなど)
Ⅰ.友禅ガラス 加工事例
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① 刺繍の衿を10豆皿に加工

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②黒の喪服地に風神雷神柄を張付け、ガラスプレートに加工

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③帯のハギレを皿加工し、西陣織時計に加工

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④派手になった着物の柄をガラス衝立に加工













